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今更シリーズ第3弾です・・・。
いやあこれはいい映画でしたわ、ほんとに。 だいたい私は動物ものに涙する性質。 しかも一生懸命けなげに働く動物というのが好きなんです。 そして食べるのがテーマの話、これも大好き。おいしそうに食べる姿ってそれだけで心が温まるもんです。 この映画はぴったりでしたねぇ、私のそんなハートに。 今回は私が住むパリが舞台。 映画が始まる前に出る「PIXER」のところですでにフランス国家の「ラ・マルセイエーズ」のメロディが流れまして、なぜかそんなのに感動してしまいました。 ストーリーは言わずと知れた、田舎のネズミ、レミーがパリに流れ着いて有名レストランの下働きの男の子を影から支えるというものなんですが、その有名レストランのシェフ・・・ちょっと前に実際にあったんですよね、やっぱりレストランの評価基準の星が少なくなって有名シェフが自殺というのが・・・。なのでどうしてもそっちを思い出してしまって、いくら時々出てくるシェフがレミーの想像の賜物だとはいえ、なんとなく心穏やかには見られませんでしたねぇ。 レミーの料理の才能・・・あれはまさに天性のものとしか言えないわけで、料理は実際にはやったことがなかったはずなのに、すばらしいものをガンガン作っていきます。それも一切味見なし。匂いだけで、あれも入れよう、これも足そうって感じで作るわけですが、ほんとのところ、料理って嗅覚だけで作れるものなんでしょうか?確かに料理を味わうには味覚だけでなく嗅覚も大きな役割を果たしているというのは知ってるけど、匂いだけであそこまで・・・。これは本当に天才だと思いましたです。 ただどうしても衛生上の部分が私には大きく引っ掛かりました。 ・・・いくら子供に返ったような気持ちでいても、こんなところで引っ掛かる・・・。 ひねくれた大人になったもんです、ほんとに。 しかし小さいときに見た、ドブの中を一直線に走る大ドブネズミの姿、パリのメトロ構内で走り回る小さなネズミたち・・・。 こういうのが頭から離れない。 しかもその大ドブネズミとレミーのお父さんの姿がどうもダブってしまう・・・。 一方でネズミってほんとはずいぶんきれい好きな動物らしいです。 だから仲間内ではきれいに暮らしているのでしょう。 だけどそれはあくまでネズミという個体同士限定。 どんなにきれいに手を洗っていても、ネズミは人間にとってはやはり恐ろしい病原菌の宝庫。 これはレミーのせいじゃなく、それら病原菌に弱い人間が悪いのですが。 ラタトゥイユは火が通ってるから大丈夫かな・・・なんて妙に真剣に考えてしまいました・・・。 もう、ほんとにごめんなさい。夢がたっぷりの話の夢を壊してしまって。 ただ、こんな妙なところに引っ掛かるヘンな理性を保ちつつも、この映画自体は私はものすごく楽しみました。 料理が大好きなレミーが一生懸命レストランで働く姿はほんとにけなげで感動的でしたしねぇ。 そしてレストランだけでなく、早起きして朝食のオムレツを作ってる姿・・・。なんか得意気なところと一生懸命なところとうれしそうなところと・・・複雑な気持ちが入り混じったいい表情でした。あんなにおいしそうなオムレツを作っておきながら、あれを食いっぱぐれるのが悲しかった。 それにしてもいくら操り人形になってるとは言え、とことん何にも覚えんやつですね、リングイニは・・・。 ああいう若い人、いるよな・・・なんて思ってしまいました。 まあ何はともあれ最後は万々歳で、感動的ないいラストだったんですが、すばらしいレストランも今後どうなるのか? と言うのは、「ネズミの寿命ってどれくらいなんだろ?」って聞く人がいたんですよ・・・。 なーんか、ほんとにイヤですよね、大人は。 ところであの小さいシェフ・・・。 先日、メトロに乗っていたら斜め前に座っていた人がこの人そっくりでした。見ちゃいけない、見ちゃいけないと思いつつ、自然に目がそちらの方へ・・・。 かなりジロジロみちゃったかも。 きっと映画見た周りの人にも言われてるんだろうな、「レミーのおいしいレストラン」の人だって。 原題:"Ratatouille" 仏題:"Ratatouille" 製作年:2007年 監督:Brad Bird 声の出演:Lou Romano, Patton Oswalt, Janeane Garofalo おすすめ度:★★★★★★★★☆☆ 今日の日記がお気に召しましたらクリックお願いします→
by nouilles-sautees
| 2007-09-07 18:55
| アメリカ映画 O to Z
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