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「LOFT」を鑑賞してから早8ヶ月。
いよいよ「叫」がフランスにやってきました。黒沢清監督作品はこちらにファンが多いようなので、来ないという心配はなかったんですが、思いの他早くこちらに到着してうれしい限り。 同監督のこれまでの作品についての私の意見・・・というか感想みたいなものは「LOFT」のところで書きましたので省略しますが、常に楽しみにしては→観てがっかりという図式ができあがっておりまして、毎回毎回出来についてどうも疑心暗鬼になってしまいます。 ところが「LOFT」はなかなか悪くない出来。 そういうわけでこの「叫」に対する期待も高まっていました。さて、結果は・・・。 今回はまた役所広司が主役。少々小汚い雰囲気の刑事、吉岡役です。 吉岡の所轄で殺人事件が発生。 殺されたのは赤いワンピースを着た女性で埋立地に浮き上がってきている海水の水溜りに顔をつけて死んでいた。 現場を捜査中、ふと水溜りの一つにボタンが浮いているのを見つける。それが妙に気になって、家に帰って見てみると、そのボタンは自分のコートについているものと同じものであり、しかもそのコートのボタンが一つなくなっていた。 そして女性の身元が判明しないうちに、また新たな事件が起こる。 今回の被害者もやはり顔を海水につけて死んでいた。 警察ではこれは同一犯のしわざではないかと見て調べ始める・・・。 これだけ見ると普通の犯罪ものって感じですが、そこは黒沢清ですから普通では終わりません。 幽霊も出てきます。 この幽霊の登場のしかたが「LOFT」と同じような感じでちょっと笑ってしまった。ただし「LOFT」の幽霊は黒いワンピースだったのに対し、今回は真っ赤なワンピースだったんですが。 この幽霊、これまでのジャパニーズ・ホラーの幽霊をちょっとパロディ化してるのかな?って感じで、全然怖くないです。ただこれはきっと怖がらせるのが目的ではなく、わざとこんな感じにしてるのかな?とも思いました。画像で見てもなんともないこの幽霊の行動、これを誰かの体験談として聞いたり、同じものを夢で見たりしたら、これはすごく怖いはず。怖くないように見せかけて、奥深いところで実はとっても怖いものなのです・・・。 怖いと言えば、黒沢清の作品に出てくる人物って、なぜいつもあんな怖い家に住んでいるのか? 今回の団地だって外から見たら普通だけれど、中に入るとえらく怖いんです。壁の色がくらーい緑色だったりして、外から日が入ってきているのに、夜と同じくらい怖い雰囲気なんですよ。吉岡が勤める警察署もそう。古い建物なんだろうけど、あんな怖い雰囲気のところでよく皆、普通に働けるな・・・って感じ。 こうした建物もそうですが、登場人物のセリフひとつひとつもなんだか意味ありげ。 吉岡の家にたまにやってきては、一緒にご飯食べたりして静かに帰っていく彼女も不思議な雰囲気で。 この前、「LOFT」で主人公が突然歩きだしたミイラに対して、「歩けるんならなんで今まで自分で歩かなかった!」となじるのがものすごくおかしかったんですが、今回もなかなか笑えるシーンあり。 「幽霊も出る相手を間違えるってこと、あるんでしょうか?」なんてのは爆笑ものでした。なんか、余裕のある作り方でよいなと。 今回は役者もあれ?と思う人が出てました。 幽霊の女。 この人の顔を見るたびに、「誰だったっけ・・・」とものすごく考え込んでしまって、ふと思い出しました。 葉月里緒奈。 懐かしいではないですか。結構うまいという演技の評判もさることながら、私生活の方でも話題が多い人でしたね。 しかしもっと懐かしかった顔。 この人はものすごくチョイ役で、ほとんど顔もまともに映ってないわりに、見た瞬間わかりました。 野村宏伸。 すっかり忘れてましたねぇ、この人のことは。 かつてはドラマで主役級の役をやっていたんでしたよね・・・(懐)。 さて肝心のこの作品に対する私の評価ですが、なかなか私は好きかも。 これまで諦めずに黒沢作品を観続けてきてよかったと、そう思っています。 「LOFT」で、おっと思いましたが、この作品はさらによい感じで、今後また「CURE」級の作品が出るのではないかという予感。 ラストのラストのワンシーンも気が利いてましたね~。 次にまた期待します。 仏題:"Rétribution" 製作年:2007年 監督:黒沢清 出演:役所広司、小西真奈美、オダギリ・ジョー おすすめ度:★★★★★★★★☆☆ 今日の日記がお気に召しましたらクリックお願いします→
by nouilles-sautees
| 2007-09-12 23:33
| 日本映画
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